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緑葉房と緑葉染について 染め草たよりトップへ Gallery緑葉染展 朝倉通信-栃木県足利より

 

 

染め草たより
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七 草

春の七草を染めてみようと思いました。 

芹、なづな、ごぎょう、はこべ、ほとけのざ、すずな、すずしろ 

すずしろは”大根”、すずなは”蕪”のこと、ごぎょうは、”ははこぐさ”、ほとけのざは、現在のおにたびらこ”のことだそうです。 なずなというより、”ぺんぺんぐさ”、と言ったほうが、なつかしい感じがしませんか。
 全部、たべられる草なので、食べられる時期のものは、まだ小さく、染めには適していないので、もっと大きくなるまで待ちます。 近所に、広い畠のある家があるので、行ってみました。

 ”なずな”や”はこべ”など、このあたりには、道端のどこにでもありますけれど、さすが、農業のプロの畠の”なずな”は、ハンパではありません。 ”はこべ”など、切花にしてもいいような見事な花がさいていて、”なずな”は、ぺんぺんぐさの異名にふさわしく、ほんとに、三味線の撥に使えそうな、大きな種をつらねています。 まったく、株立ちのなずなで、引きぬいてみたら、両手で抱えるほどの大きさでした。

 これは、いい色がでるかも、と、喜んでの帰り道、その家のおじいちゃんに会いました。
「そんなもの、どうするんだね」と、あきれられてしまいました。

結果ですか?  骨折り損の、くたびれ儲け、と言うところで、ほとんど色は、つきませんでした。 なんとなく、白ではないな、という程度。 ご苦労様でした。
 こういう事もたまにはあるのです。 でも、くやしいので、その色も色のうちと言うことにして、他の色と一緒に使いました。

 ”おにたびらこ”は、見たとおりのような、黄色みをおびた茶色になりました。 これは、使えます。 気をつければ、道端、庭の隅、どこにでもあるので、けっこう沢山とれます。
芹は、どうしても染めるより、食したほうがいいとおもうし、スーパーで売っている芹は、七草の芹ではないような気がするし、ごぎょうは、染めるほど採れないし、大根も蕪も、 ねェ……   失敗は、やる気をなくさせます。

 と、いうわけで、春の七草は、みごと挫折の巻でした。
でも、あとで春菊はそまりましたよ。 エ、これ、関係ありませんでしたね。

1999・4・22

     
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