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昭和46年頃の冬

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最終回

 

 

   

朝倉通信 1  桜 


 裏の山の上に、北斗七星がたちあがりました。
空気はまだ、ピンとはりつめて、寒気凛冽、真冬のたたずまいです。でも、まもなく立春、春は名のみの…などといいながら、空もしっとりとうるんで、やがて桜、さくら、枯色の残る中に薄桃色の波がひろがります。

 渡良瀬川にかかる橋のひとつ、通称、鉄橋(女浅間から、織姫山にむかってくる橋)のあたりから、緑町にかけての土手には、むかし、桜がたくさんあってお花見の名所でした。花の枝から枝へと提灯をさげて、茶店などもでて、たいへんにぎわいました。花見といえば、ここか、足利公園でした。

 染井吉野という桜は、栽培種なので、樹命がみじかく、35年ほどなので、やがて、お花見の場所は三笠通りにかわりました。今の、足利女子短大のある山から東をみると、ピンクの帯を解いたように、美しい花のながれがみられました。

 三笠通りの花がおわると、千歳小のそばの袋川の土手が、いま、足利のお花見の名所です。小さな山が、すっぽりと花でうまる女浅間山、植えた若木が、いま、見事な花をさかせている、織姫山、その他にもたくさん花はありますが、 朝倉の花も、近頃とてもふえました。

 アキレスのさくら、本庄外科のそばの古木、友仙閣の西側の桜は、年齢的にも、今がさかりです。四所神社の駐車場の桜は、10年ほどまえにうえられましたが、りっぱにそだって美しく、お花見にくる人もふえました。

 三栗谷用水のふちにも、植えられて、やがてここも、お花見ができるようになるでしょう。そう、南小の桜も、忘れてはいけませんね。大きくなりましたよ。南小は、ブラスバンドが上手で、"サザンクロス"というバンドが、定期演奏会をやっています。

 咲き群れる桜もほんとうに美しいけれど、男浅間山の北の斜面の、雑木の中に、一本だけある桜も、またこよなく、うつくしいものです。

(1999・1・28)

     
   
 
   
     
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